彼女を待っている
駅で彼女を待っている。
仕事終わりにだ。
暇だからこんなこと書いている。
僕は彼女を待っている。
ラブレターを握りしめて。
放課後の薄暗い階段下の用具入れの扉にもたれかかって。
俺は彼女を待っている。
塾終わりの雪が降りそうな夜に。
携帯片手に、マフラーに顔をうずめながら。
電球が切れそうな、電柱にもたれかかって。
私は彼女を待っている。
仕事終わり、ネクタイを緩め、重たいバックを床に置いて。
人が行き交う駅の、ぶっとい柱にもたれかかって。
私は彼女を待っている。
二人で住んだ部屋のベッドに座って。
薄い壁にもたれかかって。
私は彼女を待っている。
私は彼女を待っている。
彼女が僕にもたれかかって。